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オフショア開発で失敗しない!?納期短縮を実現する方法とは?

on 20/09/10 14:05

日本の人件費の高騰や人材不足などの現状を踏まえると、オフショア開発には様々なメリットがあります。また、もちろん文化の違いやカントリーリスクから来るデメリットもあります。

メリットを活かし、デメリットを打ち消すマネジメントをすることで、オフショア開発をより良く利用することができます。

オフショア開発で納期の短縮を目的とする場合、メリットとデメリットが明確に現れます。運用や国による振れ幅はかなり高い要素と考えられるので、国柄の特徴によるメリットとデメリットを、しっかりと把握しておきましょう。

 

オフショア開発で納期の短縮を狙う

オフショア開発では人件費を大幅に節約できるため、その分、労働力を多く確保することができます。同じ予算でも、開発に携わる人数が多い分、納期を短縮することができるのです。

ここで気をつけたいことは、国の特徴です。納期を早めたいという目的の場合、インフラ整備が進んでいない国、国民性がのんびりしている国には注意が必要です。

インフラ整備が進んでいない国では、停電や送電ロスによって開発期間が延びるリスクが。時間にルーズな人が多い国では、開発時間の目減りによって開発期間が延びるリスクがあります。

しかし、それさえ克服できれば納期の大幅な短縮も可能です。デメリットをしっかりと把握し、対策を練ったうえでアウトソーシングを行いましょう。

インフラの未発達による納期の遅延

オフショア開発で良くある失敗の一つが、思った以上に開発期間が延びることですその原因には色々とあります。一つ一つ考えていきましょう。

 

まずはインフラが未発達な国の停電です。日本に住んでいると、電気が安定して供給されるのは当然だと思ってしまいがちですが、世界単位てみると、日本のインフラは高水準です。

近年では日本の送電ロス率は5%を切っていて、世界的に見てもかなりの低水準です。また、気象関係のトラブルでの停電もめっきり減り、珍しいものとなりました。

海外では、そういったインフラが未発達な国が多く存在します。送電ロスもその一つです。送電ロスとは、電力が発電所から利用者に届くまでに電力が減ってしまうという「送電損失」と呼ばれているもので、日本では超電導ケーブルの導入等、様々な技術革新により送電ロスが5%未満に抑えられています。

Cable in human hand. Power and connection

しかし、そういった技術を持つ国は、世界でも、そう多くはありません。例えば、2012年7月には、インドで、首都デリーを含むインドの西部から北東部までにわたる、大規模な停電が発生しました。この停電は2日連続で、数時間にわたって起きました。

この停電によって様々な影響が出ました。昇降機の停止によって鉱業労働者が地下へ閉じ込められる。約400本の列車の運休等です。勿論、パソコン等のIT機器を使う、オフショア開発の現場への影響も、少なからずありました。

当時のインドでは、発電能力の不足や、配電会社の巨額の赤字によりインフラの開発が停滞している等、様々な電力に対する問題を抱えていました。そのため、常に停電に対するリスクも存在しています。

現在では大規模なインフラ整備企画を定期的に行っていて、電力インフラの整備も大いに改善されています。2012年当時のようなインフラの不安は解消されつつあります。

 

電力の面で安定したということは、よりインドの開発力が上がったということになります。開発力が上がれば、その分、重要も高まります。すると、人材確保競争が苛烈になり、人件費は上がっていきます。現在では、人件費の高騰で、インドはオフショア開発には向かないのではないかという意見も増えてきました。

人件費が安い国は、インフラの未発達等、なにかしらの問題を抱えていることが殆どです。納期を早めるためのオフショア開発に、インフラが未発達な国を選んでしまうと、オフショア開発の効果が薄くなり、プロジェクトが失敗する確率も高まります。その国の人件費が何故、安いのかを分析し、そのプロジェクトにとって問題の少なの国を選びましょう。

コミュニケーション面のトラブルによる納期の遅延

もう一つ、納期の遅延の原因で気をつけたいことはコミュニケーション面のトラブルです。

コミュニケーション面のトラブルで想定されることは3つあります。

1、まずは文化の違いです。

文化の違いといったも、その中でも更に様々なことが想定されます。

 

まずはネパールを例に考えてみると、ネパールには世界でも有名な「ネパリタイム」と呼ばれる文化があります。ネパールの人は基本的に陽気で大らかです。なので、コミュニケーションが円滑に進み、親睦もとても深めやすく、チームとして活動しやすいです。

しかし、反面、時間にルーズなので、日本の開発シーンと噛み合わない面が出てきます。日本では出勤時間にきっちり。場合によっては数十分前には出勤しているというのが普通ですが、ネパールの場合は出勤時間の1時間、2時間後にチームが揃うということが普通です。出勤時間だけでなく、会議などの待ち合わせに関してもそうです。時間をきっちり守る日本の文化で考えると、2時間のムラがあるネパールの時間感覚と、感覚のずれが生じてしまいますね。

とはいえ、ネパールの人件費の安さ、そしてコミュニケーションの円滑さはとても頼もしいです。ネパールの文化を受け入れて、色々なことを2時間遅れで想定する等、色々な工夫で文化の違いを克服すれば、頼もしいパートナーとなってくれるでしょう。

 

次はフィリピンを例に挙げてみましょう。フィリピンの技術力は世界的にも高水準で、人件費も比較的安く抑えられます。人柄もとても大らかで、社内イベントも頻繁にあるフレンドリーな人柄を持っています。また、日本に近く、現地直接行く必要が生じた時にも、5時間ほどで現地に到着することができます。日本のオフショア開発先としては、とても優れています。

フィリピンの数少ないネックとしては、人材の流動性が激しいことでしょう。フィリピンでは転職を繰り返して、給料など待遇を上げていくというキャリア形成が普通です。そこの文化の違いにだけは注意が必要です。

条件が悪かったり、待遇が悪かったりする場合、他の会社へ転職されてしまうことも珍しくありません。結果、プロジェクトの主軸になっていた人が抜けたことによる開発の遅延が起こる場合がります。また、スタッフの半分以上が止めてしまい、プロジェクトが閉鎖されてしまうといった事例もあるようです。

フィリピンのオフショア開発の場合は、どうやって人材を繋ぎ止めるかがカギになってきますね。それさえ十分に出来れば、日本のオフショア開発にとっては、これ以上に無い優秀なパートナーとなってくれるでしょう。

 

最後に気になるのが政治的な反日感情です。政治的に緊張感が高まっている際は、オフショア開発先が敵意を持っていることを想定した方がよいでしょう。

そのような国では反日デモが頻繁に行われていたり、日本と取引しているオフショア開発先が巻き込まれるリスクが比較的大きいです。また、日本人を派遣した場合、安全のために出勤を控えざるを得ないこともあるでしょう。

また、オフショア開発先に半日過激派が所属している場合もあり、システムにウイルスを紛れ込ませて納品すると言った、悪意のある工作を行うケースもあるようです。反日感情が高まっている時期にはアウトソーシングを避ける、納品されたシステムのチェックを行うなどの対策が必要となります。

 

2、新型コロナウイルスの流行による遅延

最近では新型コロナの影響も注意深く考えたいです。新型コロナの流行度合いによっては、国外移動が不可能になったり、オフショア開発先が長期休業に入ったりといった事が起こります。世界的に流行っている新型ウイルスなので、これに対するリスク管理は重要です。

 

ベトナムでは特別な場合を除いて入国許可を停止、国際線の休航という対策が取られました。ミャンマーでは、全ての入国者はミャンマーに到着後14日間の施設検疫措置が義務付けられています。カンボジアではヨーロッパ、アメリカ、イランへの渡航禁止の措置が取られました。

 

こういった渡航制限によって人材が移動しにくくなっています。また、国際情勢の不安定化による治安の悪化も、その度合いによっては重大なリスクとなる恐れもあります。インターネットインフラが未発達の国は、オフショア開発先と連絡を取る手段が途絶え、音信不通になる危険もあるでしょう。

 

新型コロナが流行している最中は、こういった出入国制限が施工されたり解除されたりされるしています。また、今後もしばらくはそういったことが続くと予想されます。国によるコロナウイルスの感染対策には常にアンテナを張り、目を光らせておく必要があります。

とはいえ、新型コロナの流行は、オフショア開発にとってはチャンスにもなり得ます。オフショア開発の多くにはリモートワークが取り入れられています。日本では新型コロナ対策としてテレワークの推進、補助をしています。また、各企業は、新型コロナに対応した新製品の開発を急いでいます。

長い目で見た場合、新型コロナの流行をきっかけに、オフショア開発の環境は更に整備されていくことが予想されますね。

3、言語問題による遅延

国によっては英語の普及率が低い場合があります。その場合、ブリッジSEに英会話以外の特殊な言語スキルが必要になり、開発費用が高くなってしまいます。そうすると、結果的には確保できる人材は少なくなってしまいます。

また、英語の普及率が低い場合、現地のブリッジSEと十分なコミュニケーションが取れないといった事態も予測されます。日本では英語以外の言語が話せる人はなかなか居ません。そのため、現地語が通訳できるブリッジSEだけが頼りとなってしまう場合も多いです。その場合、ブリッジSEの言語能力によってコミュニケーションの質ががらっと変わってきます。

ブリッジSEといっても人間です。常に完璧とはいかないし、言語の理解度にも差があります。日本語があまり得意でないブリッジSEが担当してしまうという場合も十分に考えられますし、その場合、日本と現地とのやり取りをする時に時間がかかり、それによって仕様の理解の相違が発生、遅延してしまう場合が考えられます。

英語以外の言語で現地とやり取りする場合、連絡手段やブリッジSEの選定は慎重に行いましょう。

まとめ

主に人件費の差で開発にかかる費用を大きく削減する目的で使用されるオフショア開発。様々な遅延要因によって、納期が遅れることは多くありますが、国による特徴の理解、質の良いブリッジSE雇うことで、そういった遅延を無くすことができます。

遅延を無くす、また、抑えることができれば、同じ開発費でも多くの人員を確保でき、その分、納期の短縮につながります。きちんとした運用で、納期短縮にもオフショア開発を利用してみましょう。

NADJAのメインのパートナーはパキスタンです。

パキスタンといえばイスラム教で内戦が多い国というイメージをお持ちの方も多いとは思いますが、そのような人々は「過激派」と呼ばれるごく一部の人々のみです。

インドに次ぐ南アジアのIT起業家供給地(パキスタン)

上記のJetroさんの記事にもあるように、ITリテラシーが高く、決まった時間にお祈りがあるため、時間にも正確な人々が多いです。

親日家も多く、少し遠い隣国パキスタンでの開発をご検討いただければ幸いでございます。

 

濱口 雄太
Posted by 濱口 雄太

NADJAの代表 HubSpotを愛してやまないマーケター。 ブリッジSEとして開発の上流工程も担当。

Topics: ソフトウェア開発, エンジニア